Y2師匠とN師匠のところに、小学4年生くらいから通い始めたのは、

前回お話しした通りなのですが、私が中学生になった時、

Y2師匠から「君、詰碁やっているかい？」と聞かれました。

当時は囲碁の本は全く充実しておらず、自分の棋力に合った本など皆無の時代でした。

詰碁の本も殆どなかったと記憶しています。

私の返事は当然ながら、「いいえ、全くやっていません」と答えたら、

Y2師匠が「碁経衆妙」を取り出して、私に貸してくださいました。

これが私の「碁経衆妙との出会い」になりました。

この本を読み始めたら、知らない筋ばかりで驚いたとともに、

「これを知っていたら、絶対に自分の囲碁人生は変わっていた」と思いました。

詰碁をやることによって得られるものは沢山ありまして、

・急所が見えるようになる。

・手が見えるようになる。

・手筋を知ることが出来る。

・最善を尽くすことや、変化図を読むことが習慣となり、読みが正確になる。

この他もあると思いますが、これだけの効能があるのであれば、

詰碁をやらない方がもったいないです。

棋力を向上させるには、詰碁は必須です。

今では碁経衆妙を手に入れることが困難な時代になってしまっており、

皆様には私のような過ちをしてほしくないことと、

皆様に少しでも貢献できればと思い、碁経衆妙の配信をしています。

詰碁は必ずご自分の血となり骨となりますので、諦めずにコツコツとやると良いでしょう。

目安としては、ご自分の棋力よりも少し易しめの問題を繰り返し解くことと、

もうひとつは少し難しめのものを少しずつ解くことです。

5分くらい考えて解からない場合は、すぐに答えをみてしまいましょう。

その際、罪悪感を感じる必要はなく、次に解いた時に正解すれば良い訳ですから。

当時、大変勿体ないことをしたと思うことは、Ｙ2師匠が碁経衆妙を貸してくださって、

数回しか解かなかったことでしょうか。

当時は呑み込みは良かったものの、体の中まで浸透させるのはその程度では

量が足りずに中途半端になってしまったことです。